新着情報

2022/9/5 奉賛会のページを作成しました。

永平寺友の会 ご入会のお願い

大本山永平寺
監院 小林昌道


 永平寺では、機関誌『傘松』令和4年1月号に〈大本山永平寺奉賛会〉を設立することを公示致しました。奉賛会を立ち上げる契機となりましたのは、他でもない新型コロナウイルス感染症でした。無檀無禄の永平寺が今のような威容を誇れるようになったのは、国内経済の発展と旅行ブームによる参拝者や参籠者、そして所念の御霊のご供養のためご来寺される方々の信施でした。
 コロナ禍、世界レベルで人流が抑制され、大勢の修行者を預かる永平寺も、感染症防止の立場から門戸を閉ざす日々さえありました。令和元年まで毎年凡そ50万人有った参拝者は、令和2年、3年と何とか20万人を越えるに止まり、永平寺は昭和三十年代後半より続いてきた運営のあり方の見直しに迫られました。

 永平寺が背負ってゆかなければならない役割は3つあります。
  1つ目は、未来を担う僧侶を養成する修行道場としての役割
  2つ目は、正しい禅を世界に発信する禅の根本道場としての役割。
  3つ目は、人々を正しく導き安寧へと誘う救済の宗教施設としての役割です。
 上記の役割を達成するには、七堂伽藍を含む木造建築群の維持管理や鉄筋コンクリート建造物の保守点検や抜本的有り様の見直し、火災防災システム等インフラ面の維持管理等々、様々な課題を克服してゆかなければなりません。

 何にどう取り組むにしても、経営の安定が何より必要な条件となります。これまでの永平寺は、御開山道元禅師と二祖懐奘禅師の御遠忌に対して、全国宗門御寺院と曹洞宗檀信徒から寄せられた浄財に依って大事業を成就させて参りました。しかし、戦後の民法改制に因る影響が顕著となってきた現代社会では、家制度に纏わる様々な事柄が断絶しつつあります。ご先祖のご供養や檀家制度も当然その中にあります。檀家として当たり前のように支えて来た菩提寺と距離を置くようになり、菩提寺との関係の延長線上に結んでいた本山への信仰も希薄化してきています。
 かかる状況下、永平寺は上に述べました永平寺が背負う役割をご理解頂き、ご納得の上でご支援くださる方々と新たなるご縁を結び、「広く、浅く、末永く」をスローガンに、ご負担にならない程度の御寄進を賜れる奉賛会員を募集することに致しました。それが、「大本山永平寺奉賛会」設立の趣旨であります。より親しみを持って頂けるようにと、略称を「永平寺友の会」としました。
 何卒、宜しくご理解賜り、ご入会の上ご協力ご支援賜りますよう、伏してお願い申し上げます。


会員皆さまの喜びに繋がる会を目指して


 本会は、一方的にご支援を頂戴するばかりではなく、順調に成長した暁には、リモートによって朝のお勤めにご参加頂いたり、各地での講演会を企画し、会員皆さまをご招待したり、会員皆さまがより充実した人生を歩めるような、学びと親睦を兼ねた研修旅行を企画・実施するなど、会員皆さまと永平寺のご縁が益々深まり、皆さまの生きる喜びに繋がるよう、名実共に「永平寺友の会」となれることを目指しています。

a